養護ティーチャーの役割

　最初に述べましたが、養護ティーチャーは多忙です。摂生室に舞い込んでくることをこなすだけで目一杯！という声も聞こえてきます。さらにその上摂生教育なんてやりたくてもやれない、という学校もあるでしょう。でも、やれることからやってみようかな、という学校もあると思います。

　わたしは養護ティーチャーが「ティーチャー」であることを生かしたい、と考えています。摂生室や養護ティーチャーは教育を行う場であり、教育を行う職種であると思うのです。摂生室から発信される摂生教育が、教育課題である学校摂生の推進に大幅役割を果たすことは間違いないのです。自信を持って、教育としての学校摂生を前進させる。それが養護ティーチャーの役割の壱ではないかと思っています。

  確かに摂生教育の教材づくりは大変です。でも、一方で面白い行為でもあります。子どもたちの顔を思い浮かべ、どんな反応をするのだろう、さらにわかりやすいものにするにはどうしたらいいだろう、など様々なことを考えながら作成します。教材づくりの基本の全ては、子どもたちなのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　だからいろいろな意味で、子どもたちはわたしにとって「先生」です。摂生室でも、通路でのちょっとした会話でも、論なくろん授業でも、子どもたちから教わったたくさんの事柄の積み重ねが、ティーチャーとしてのわたしの力量を高めてくれ、それが養護ティーチャーとしての慣れに生かされてきたと思います。

　そして、殊のほか優先させなければいけないのは、子どもたちが「健康に生きる学力」（数見先生使用）を習熟ことの可能学びを、どう組織可能かということです。その容子は学校の実態によってそれぞれだと思います。でも養護ティーチャーがその中心になって教育慣れを進めることも、きっと可能と思うのです。