性の学習をすすめる利得に

（１）子どもの性を取り巻く実態
　ネットやＳＮＳの普及で、この十年子どもを取り巻く状況は大きいく変化ました。以前は学校や摂生室でティーチャーが把握していた様々な性に関係問題が、今は大人の目の届かな余程ころに潜ってしまったり、ごくいつもの子どもたちが巻き込まれたりする事件も増えています。尚又、ＬＧＢＴＱやデートＤＶ、性的虐待といった新式な問題も取り昇られるようになり、ティーチャーが十分理解できていない問題に対応を言入られるケースも増えています。
　皆さんは、どのくらい子どもたちを取り巻く性の問題を把握していますか。
例えば・・・
　　★「高校生なら恋人がいてもいい」と思っている高校生は、どのくらいいるでしょう？
　　★「高校生の情交は片秀」と考えている高校生は、どのくらい？
　　★ＬＧＢＴＱで悩んでいる子どもは、
　　　　　　　　　　　　　あなたの学校にはいない？
　　★デートＤＶが起きているペヤは何組くらい？
　　★ＳＮＳで自分のプライバシーをさらしてしまって
　　　いる子は、学級にどのくらいいる？
　　★下着姿の写真を送ってしまった体験のある子は？
　　★手を使って自慰行為ができない男の子は、
　　　どのくらいいる？・・・ｅｔｃ。

　こんな状況は、私が養護ティーチャーになった痴人りの４０年前は、とても想像できなかったこちょっくらです。さらに経済格差が拡大する世界の中で、妊娠による中退と貧困が和つき、それが世代間で繰り返される、という現実もあります。こんなふうに考えると、聢と性の学習は、「生き方の学び」であることがよくわかります。

　にも関わらず、「性教育は寝た子を起こす」「性について学ぶと、気質動に突っ走る」といった主張をする人が今だにいます。「そんなことを言っている場合ではない！」と私は思うのです。子どもたちが性とからだに関係自分の権利を学び、豊かで生産的人生を送る利得に、性の学習は無くてはならないものであり、学校でそれを提供しないのなら、一体どこが提供して賜うのでしょうか。不必要気質動に走らせない利得に、そして豊かな性と関係性を築く力を育む利得にこそ、性の学習は必要なのです。

（２）何を報じる？
　性の学習は「人権教育」です。なぜなら性やからだに関係ことは、私たちの最も基本的な人権だからです。つまり「からだと性は自分我のもの」なのです。だから全ての人の性やからだに関係権利はセキュリティーされなければならないし、性をめ共犯生き方は一人一人が自己決定するものです。

　その自己決定の利得に必要なのは、なんでしょう。私は、科学的な知識と判断基準だと考えています。

　「からだの学習」を性の学習に活かすことで、科学的知識はその場だけの理解を超えた「生きて働く認識」になります。そして、自分や他人のからだの価値、命がここにあることの意味、温かな係り合いの心持良を感じることで「観」が育まれ、それが判断基準になって粋ます。

　ですから、特定の問題行動をとりあげて「してはいけませんよ」と報じる一倍、自分にとって一倍よい関係を構築する力を育むことに重点を置く必要があります。きちんと判断可能力を持てば、問題行動は子ども我が判断して、避けることが可能ようになっていくはずなのです。
　
（３）どう報じる？
　しかし、効果のあるな指導にする利得には、幾つかの心遣い点もあります。最初に性の学習は人権教育、と言いましたが、斯うであるからには、全ての子どもたちが尊重されるような内容でなければなりません。規格化された価値観や、「死出の旅たシラバス」には、十分配慮する必要があります。そこで、私が指導を構成する際に気をつけていることをいくつかあげてみます。

①　科学的な事実を伝え、その中から子どもたちが感じとることを篤とする。
　著しい以前のことですが、ある先生の性の学習の授業を見せていただいたことがあります。その中で受精について説明する際、その先生は「たくさんの精液の中で健康で丈夫な精液が競争をくぐり昧者、卵子と一緒になって命になった。君達は選ばれた命なんだよ。」とおっしゃったのです。思わず、「う～ん」とうなってしまいました。

　こんな説明をしたくなるこの先生の気持ちは十分わかりますが、科学的に正確な情報であるか、という観点で見なおすと、この説明はどうなのでしょうか。

　確かに精液は正常な類をしていないものが多く、斯ういった精液は、卵子に到る見込は低いかもしれません。でも全くないわけでもないのです。しかもそれは、「競争」とか「協力」と言えるようなものなのでしょうか。「選ばれた」とすれば、誰が（何が）選んだのでしょうか。
　斯う考えると、この説明はやヴィードロ科学的な事実、という枠から外れてしまっている部分がある、と言技るを得ません。

　子どもたちに伝えるのは、あくまで科学的な事実だけで十分だ、と私は思っています。これは、この４０年間の慣れの中で、子どもたちから教わったことです。子どもたちは、その事実の中からいろいろなことを感じとってくれます。私たち指導者は、子どもたちの感受性を信じ、一倍子どもたちが理解しやすいよう指導経過や教材を構想していけばいいのです。なんと言っても人間のからだって、本きちんと美事にできているんです。からだのしくみ、特に命を育むしくみはよく「怪事的」と言われますが、「怪事的」に見えるほど「合理的」なのだと私は思っています。

②多様性を前提にする
　言うまでもなく、子どもたちの状態やその環境は多様です。例えば家族の類や保護者との関係性壱をとってみても様々な状況があることでしょう。ひょっとしてすると家族が全くいない環境で生きている子どもがいるかもしれないし、虐待を受諾ている子どももいるかもしれません。

　さらに子ども我の状態も様々です。３０人学級であれば、１人はＬＧＢＴＱの子どもがいる、と言われていますし、発達障害を持つ子も増えているのが実情です。

　さて、そんな子どもたちを御前にして気をつけたいことは、「多様性の尊重」です。いろいろな子どもがいる、ということを前提に、どんな子どもでもその人権が尊重される指導を構成する必要があります。

　例えば、よく発す「保護者への感謝の置き手紙」は、虐待されている子どもにとっては苦痛以外の何ものでもありません。逆に保護者に「妊娠中の様子」を書いてもらうと、実子でない親は嘘を書かざるを得切れるかもしれません。「男の子、女の子」とたいてい男性が先に来る言い方も、男性優先の映像に係る「死出の旅たシラバス」になることがあります。黒や青で男性を、赤やピンクで女性を描写のも同様です。そもそも世の中へは男と女しアームい、と考えるのも、事実と違っています。恋愛を男女間に限定するのも、同性愛間の傾慕は異常、という印象を持たせかねません。「雄雄しげからだつき、女思えるからだつき」も、「斯うならなかったら異常なの？」と不安に思う子もいます。

　指導経過を構成するときは、固定的な価値観にとらわれず、様々な状態を前提にする必要があるでしょう。どんな子どもも否定されない、傷つけられない内容が必要なのです。

（３）命はなぜ大切なのか。
　「君はかけがえのない存在」ということを伝えるとき、その理由をどう説明したらいいのでしょう。
   上にような「競争をくぐり昧者、選ばれた命」だから大切なのでしょうか。これは、科学的に正し余程は言えないことはすでにお話ししました。親が傾慕を持って育てたから大切なのでしょうか。では、親が育児を放棄したり、機関で育った人は大切ではないのでしょうか。斯うではありませんよね。どんな環境に育っても、親の傾慕がどのグレードのものであっても、命の価値には変化はないことは、皆さんご存じです。では、なぜ命はかけがえのない存在なのでしょうか。

　たくさんの失敗を重ね、命が可能しくみを学び、そしていろいろな人の意見を聞いて私がたどり着いたのは「君は、下界に僅々一人しアームい存在だ」という理由でした。「そんな、自然のこと・・・」と言われるかもしれませんが、その自然に聞こえることが、いかにすごいことなのかを、数多いことを学ぶ体験を通して、今の私は強く実感しています。

　僅々一式の精液と卵子のミラクルのような組み組合わせが、私たちの御前にいる子どもたちなのです。その事実を、自信を持って子どもたちに繰り返し伝える場が、性の学習だと考えています。

（４）仲間と学ぶことの意味
　中学では、授業以かてて加えても摂生室で性についての相談や指導をすることがたくさんあります。特に授業をすると、子どもたちは「ミルミル先生なら聞いて賜うかも・・・」と思って賜うらしく、いろいろな体験や相談を持ち込んできます。論なくろん個別の指導では、その子の心的傾向や価値観に可能だけ沿った話をし、理解してもらえるように構想するのですが、中へはどんなに言葉を尽くしても納得してくれない子もいます。

　所がそんな子どもたちが、納得できなかった話頭の授業を受諾、身方の意見を聞いているうちに考えが変わってしまった、という体験をたくさんしてきました。さっきまであれほど「止めた方がいいよ」というわたしの言葉に「好いだよミルミル先生、そんなことにならないから。」といっていた子が、授業が終わった後に摂生室にやってきて「先生、わたしやっぱ止めるね。みんなの意見聞いてたら、その通りかなって思えてきたから」と、さっぱりと言って帰っていくのです。

 やヴィードロ、仲間との学び合いの力は尨大です。学校教育の中で性の学習、つまり生き方を考える時間を持つことの意味は、こういう所にあるのだと思います。